SHURE SE846にWestone「STARシリコンイヤーチップ」をつけてみた!

SHURE SE846に数万円程度のリケーブルをしようと思われている方は、まずはリケーブルをせず、イヤーピースの変更をしてみてください。

SE846の付属のケーブルの質は良く、かなり高額なリケーブル製品でないと満足のいく音質にはなりにくいと思います。

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これまで、様々なイヤーピースを試してみましたが、イヤーピース変更による音質変化は思いのほか大きいです。

ものによると思いますが、へたにリケーブルするより音質変化の効果を実感しやすいと思います。

今回は、SE846のイヤーピース変更による音質変化の3回目として、Westone「STARシリコンイヤーチップ」を試してみました。

なお、Westone「STARシリコンイヤーチップ」の外観上の説明は、SHURE SE215speでのレビューと同じ内容になっていますので、SE215speの方でWestone「STARシリコンイヤーチップ」の記事を読まれた方は、「試聴曲」の項目から読んでみてください。

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Westoneのイヤーピースについて

Westone1,2,3,4といった、イヤホンの型番の数字が一桁だった頃のWestoneのイヤーピースは、ほとんどSHUREのイヤホンと同じようなイヤーピースが付属していました。

しかし、Westone10,20,30,と型番が二桁になってからは、完全なオリジナルのイヤーピースに変更されました。

一つは、シリコン素材の「STARシリコンイヤーチップ」、もう一つは、コンプライ等でお馴染みの潰してから耳の穴で膨らむ「TRUE FIT FORMイヤーチップ」です。

「STARシリコンイヤーチップ」と「TRUE FIT FORMイヤーチップ」について

私は、かつてWestone W30を所有していました。その時、全てのイヤーピースを試してみました。

シリコン、フォーム共に、各5種類のイヤーピースがあります。

大雑把にいうと、高さ違いのSサイズが2種類、高さ違いのMサイズが2種類、Lサイズが1種類という感じです。

大きさの判別は、イヤーピースの茎の付け根の色で判断できます。

黒が通常のSサイズ、青が高さのあるSサイズ、黄緑が通常のMサイズ、赤が高さのあるMサイズ、オレンジがLサイズです。

販売サイトによっては、黒をSSやXS、赤をMLやL、オレンジをLLやXLと表記しています。

サイズの種類が豊富なため、万人に合う確率は高いと思います。

フォームイヤーピースですが、コンプライに比べるとかなり硬めです。そして、潰し方や挿入のしかたによって、先端がつぶれ、音質に影響が出やすいです。

そのため、フォームイヤーピースに関しては、私はおすすめしかねます。

しかし、シリコンイヤーピースに関しては、装着感と音質が秀逸なので、今回はこの「STARシリコンイヤーチップ」のみ紹介させていただきます。

SHUREのイヤーピースとの形状の違い

では、SHURE SE846に付属している丸形シリコンイヤーピースと、WestoneのSTARシリコンイヤーチップの形状を比較してみます。

申し訳ありませんが、写真付きの大きさの比較については、今手元に残っているのはSTARシリコンイヤーチップのLサイズ(オレンジ)しかないため、SHUREのLサイズとの比較のみとさせていただきます。

なお、ここでは便宜上、STARチップの茎が黄緑のものをMサイズ、赤のものをMLサイズ、オレンジの一番大きいサイズをLサイズとして、以下、記載させていただきます。

各サイズの実寸

下の写真は左から、SHURE(M),(L),WESTONE STAR TIP(L)です。

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SHUREのシリコンイヤーピースとWestoneのSTARチップの実寸の比較をしてみました。

なお、SHUREのシリコンは球状なので、一番幅の広い部分を計測しています。

  • SHURE(M)   幅 13mm   高さ 11.5mm
  • SHURE(L)   幅 15mm   高さ 12mm
  • Westone(M)  幅 12mm   高さ 11mm
  • Westone(ML) 幅 12mm   高さ 14mm
  • Westone(L)  幅 13.5mm 高さ 14mm

ちなみに、SHUREのトリプルフランジの高さは、21mm、一番上の小さな傘をカットしたダブルフランジの高さは、17mmなので、WestoneのMLとLサイズの高さは、他社製品には中々見られない、独特な高さになっています。

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STARチップの大きさの選択についてですが、SHUREシリコンのMサイズが丁度良ければ、STARチップはM,MLで大丈夫だと思います。

SHUREシリコンのLサイズが丁度良い方は、少し微妙です。STARチップのMLサイズは耳の奥に挿入できるため、基本的にはMLサイズで良いと思います。

ただ、私は普段SHUREシリコンならLサイズを使用しているのですが、左耳はぴったりで、右耳はフィット感に欠けました。なので、STARチップはLサイズを使用しています。もしかすると、人によってはLサイズは大きすぎると感じるかもしれません。

試着できるなら是非試着してフィット感を試してみてください。試着できない場合は、MLとLの2サイズを購入するか、一か八かで、大きめのLサイズを購入するか等、検討してみてください。

形状の違い

SHUREのシリコンは球形、Westoneのシリコンは釣鐘型です。

音の出口についてですが、SHUREのシリコンは小さく、Westoneは出口に向かってラッパ形状に広がっています。

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このWestoneの形状を見ただけでも、WestoneのイヤーピースはSHUREのイヤーピースと比べて異なる音を出すことが予想されます。

なお、胴の長いタイプのSTARシリコンチップを使用する場合、結構耳の奥まで入りますので、トリプル(ダブル)フランジ同様、耳たぶを下に引っ張りながら挿入するようにしてください。外す時も同様に、耳を痛めないようにイヤホンを上下左右に揺すりながら、ゆっくりとはずすようにしてください

胴が長いタイプのSTARシリコンイヤーチップは、耳の中の接地面が増え、耳の奥まで挿入できることから、SHUREのシリコンや茶楽音人のSpinFitに比べて、遮音性が上がります。ただし、SHUREのトリプル(ダブル)フランジの方がより耳に深く挿入できるため、一番高い遮音性を誇るのは、トリプル(ダブル)フランジとなります。

試聴環境

SE846にトリプルフランジを装着した時との整合性を保つため、試聴環境はその時と同一にします。

試聴環境

SONY NW-ZX2というポータブルプレイヤーにSE846を直差しにします。

試聴曲は、以下の2曲を使用します。

試聴曲

斉藤由貴「情熱」(アルバム「ガラスの鼓動」)

この音源は、ハイレゾです。アナログレコードを意識したかのような温かみのあるリマスタリングとハイレゾ特有の空間表現が秀逸なため、この音源を選択しました。

BABYMETAL「イジメ、ダメ、ゼッタイ」(アルバム「BABYMETAL」)

この音源は、CDのFlacです。メタルの重さと現代の音作りの作品がどのように聞こえるのか興味を持ったので、この音源を選択しました。

試聴開始!

情熱

丸形シリコン

全体的にまろやかで温かみを感じる自然な音色です。

左右の広さは特段広いというわけではありませんが、前方に奥行きを感じます。

バスドラムやベースは重く、はっきりとベースの音階が分かります。キレキレという訳ではありませんが、とても自然な鳴りです。

ボーカルは近めです。

全ての音がはっきりと聞こえますが、各音の主張が強いわけではなく、きちんとこの曲に合ったボーカルにフォーカスが当たっています。

Westone「STARシリコンイヤーチップ」

音色については、若干明るめの音になります。

空間は左右に広がりが増し、若干立体感が出ます。

今、「若干の立体感」と書きましたが、この立体感については、曲の部分ごとに感じ方が違います。曲始まりからサビ前までは、若干の立体感という感じですが、サビに入ると、コーラスが斜め上の奥の方からかなり立体的に聞こえます。

ボーカルはより近くなり、声が生々しく聞こえます。

バスドラム、ベースといった低音は重さはそのままに切れが増します。

歌詞の「決して好きになってはいけない~」から入ってくるスネアドラムのリムショットですが、このリムショットにかかっているエコーまでもはっきりと聞こえます。

イジメ、ダメ、ゼッタイ

丸形シリコン

曲始まりのピアノはまろやかな音質ながら、アタック感がしっかりと出ています。

バスドラムの重みは今一つですが、切れがあります。

左右で鳴っているギターは重みと切れがあります。

ボーカルは若干前に出てきます。ハードロックのアルバムは、ボーカルが引っ込み気味なものも多いですが、この曲のバランスは絶妙だと思います。

これ以上ボーカルが前に出るとポップス的なバランスになりそうだし、逆に楽器音がこれ以上前に出ると、SU-METALの声が聴きとりづらく不満が出ます(^^♪

左右の広さは特別広いわけでもなく、立体感もあまり感じません。

Westone「STARシリコンイヤーチップ」

音色は若干明るめになります。

左右の空間が広くなり、立体感があります。

ギター、バスドラム、ベースの重みはそのままに、全体的に切れが増します。

音にダイレクト感が増し、音の生々しさが増します。

この曲のハイハットは小さめになっているのですが、それでも良く分かります。

まとめ

SHURE SE846にWestone「STARシリコンイヤーチップ」を装着した場合の特徴をまとめると、以下の通りです。

  • 若干音色が明るくなる(スカーっとした感じが増す)
  • より立体感が出る
  • 音の切れと生々しさが増す
  • 解像度(細かい音の聞き取れ具合)が増す

今までSE846を使って、茶楽音人のSpinFit、SHUREのトリプルフランジ、そしてWestoneのSTARシリコンイヤーチップと音質の変化を検証してきましたが、最後にそれぞれのまとめをしておきます。

SHUREの丸形シリコンの音を基本として、低音を減らし、エッジを立て、明るくスカーっとした音にしたい場合はSpinFit、丸形シリコンと同じ落ち着いた音で、音の生々しさ、音の力強さと遮音性を高めたい場合はトリプルフランジ、音を明るくエッジもそこそこ立てたいが、低音の力強さを減らしたくない場合はWestoneのSTARシリコンイヤーチップといった具合です。

初めに書かせていただきましたが、SHURE SE846に数万円程度のリケーブルをしても、きっとあまり満足のいく音質にはならないと思います。

それよりもSE846に関しては、このようなイヤーピースを変更したほうが、皆さんそれぞれの好みの音質に近づけやすいと思います。

よって、もしSE846の音質に何かしらの不満がある場合は、まずイヤーピースの変更をしてみてください。リケーブルにお金をかけるのはその後で良いと思います。

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