おすすめ!ハードロック名盤~ROYAL HUNT 「PARADOX」~

ハードロック名盤として今回紹介させていただくのは、ROYAL HUNT(ロイヤル・ハント)というバンドの「PARADOX(パラドックス)」というアルバムです。

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ROYAL HUNTとは

1988年に結成されたアンドレ・アンダーセンというキーボード奏者を強力なフロントマンとするデンマークのハードロックバンドです。

1992年に「Land Of Broken Hearts」というアルバムでデビューし、途中で活動休止を挟みながらも2016年現在も活動中で、2015年には13thアルバム「DEVIL’S DOZEN」を発表しています。

レインボーやイングヴェイ・マルムスティーンといった強力なフロントマンがいるバンドは、メンバーが流動的な傾向がありますが、ROYAL HUNTもその類です。

イングヴェイ・マルムスティーンのアルバム「Trilogy」でボーカルを取っていたマーク・ボールズもROYAL HUNTに在籍していたことがあります。

ROYAL HUNTは非常に個性的で、他に似たバンドはあまりなく、音を聞けば一発でROYAL HUNTだと分かります。

ROYAL HUNTの曲の特徴

  • ギター、キーボードの旋律がクラシカルで美しく、そのソロパートのみがクラシカルというわけではなく、曲全体がクラシカルな作りになっているものが多い
  • 歌メロがキャッチー(口ずさめるような)なものが多く、ハイトーンで終始歌うのではなく、曲に必要な場面だけにハイトーンを使っている
  • フロントマンがキーボーディストだけあって、キーボードの出番が多い
  • コーラス、キーボードが分厚く、曲がゴージャスに感じる
  • メロスピのようなハイテンポの曲はほとんどなく、ミドルテンポ中心とした曲が多いが、キーボード、ギターの速弾きでハイテンポ感を出している
  • 曲の途中でテンポが変わったり、変拍子が入ることが良くあるが、これは曲の味付け程度で、DREAM THEATERのようなプログレハードロックではない
  • キーボードのフレーズに手癖はあるが、常時手癖で弾きまくるのではなく、メロディーをきちんと作曲している。
  • フロントマンが強力なので、全アルバムを見渡してみると同じような曲調のものも多いが、リズムを変化させたり、キーボードの音色を変えたり、ギターをフューチャーして重みを出したり、SEを入れたり、女性コーラスを入れたり等、アルバムごとの工夫がみられる
  • アルバムによって1,2曲インスト曲がある

4th Album「PARADOX」について

ROYAL HUNTに関しては良質な曲が多く、正直どのアルバムを紹介するか迷いましたが、この「PARADOX」がその後のROYAL HUNTのひな型となっていったように思われますので、このアルバムを紹介することにしました。

北欧メタルのイメージを払拭したアルバム

1~3枚目までは個性的な北欧メタルという感じでした。北欧メタルとは、ヨーロッパを中心とした悲し気な美旋律で、軽やかに適度な重さを持ったバンドをイメージしていただければよいと思います。

この1997年に発表された4th Album「PARADOX」は、その北欧メタルのイメージがかなり薄いです。一言でいうと、悲しげで重い曲が続くアルバムです。宗教的なテーマを持たせたコンセプトアルバムで、歌詞の内容に合わせた曲作りと曲順になっており、「前の曲がダークな感じだったから、次の曲はポップな曲にしよう」といった安直な考えで作られたアルバムではありません。歌詞の内容が分からなくても、アルバムを頭から最後まで聞けばその雰囲気は理解できると思います。

ハードロック界屈指のボーカリスト D.Cクーパーの地を這い天駆ける歌唱力

3枚目のアルバムからボーカリストがD.Cクーパーに変更になり、このアルバム辺りから美しさに重さが加わり始めました。以前のボーカリストも良かったのですが、取り立てて個性的というわけでもなく、個性的な北欧メタルという域を出られませんでした。

ROYAL HUNTの歌メロは、ハイトーンで押しまくるのではなく、通常は無理のない声域で歌い、必要な場面でのみハイトーンを使う場合が多いのですが、D.Cクーパーは低域から通常音域に関しての声が、胸に響くような太く艶のあるもので、高域に関しても声の線が細くならず、かつがなるような歌い方をせず、一定の太さと艶を保っているというハードロック界屈指のボーカリストです。

「PARADOX」の収録曲の特徴

風と雨のSE中からアコースティックギターが浮かび上がり、低い声で歌が始まります。

そこからミドルテンポの悲しげで美しく重い曲へと繋がり、ハイテンポな曲へと移行します。

その後、ミドルハイ、スロー、ミドル、ハイと来て、最後にスローで重く美しい壮大な曲で幕を閉じます。

このアルバムには、他のアルバムにあるような過剰な速弾き、必要以上に長いソロ、キーボードの演奏過多といったアルバムのバランスを崩すようなアレンジは一切なされていません。

ミドルテンポで1曲の演奏時間が長い曲もありますが、ボーカルの幅広い声域を生かした感情表現豊かな歌唱と、所々に変拍子、テンポチェンジ、ちょうど良い(場面に合った)ところに丁度良いギターやキーボードのソロ・オブリガードが入り、どの曲も退屈させない、テクニックとアレンジが絶妙に噛み合わさったアルバムと言えます。

まとめ

このアルバムは映像のないドラマを見ている感覚に陥るようなアルバムで、じっくり聞き込むアルバムとして最高出来となっています。

もし、ポップ的要素を含んだ北欧メタル的なものを聞きたい方は、1~2作目のアルバムをお勧めします。1作目にはプロレスラーの蝶野選手の入場テーマ曲である「Martial Arts」という曲が収録されています。

この「PARADOX」以降のアルバムも良作ですが、その原点として今回はこのアルバムを紹介させていただきました。

ちなみに曲単体で私が一番好きなのは、3rd Album「Moving Target」に収録されている「Last Goodbye」という曲です。スピード感、ゴージャス感、抑揚のある曲調、D.Cクーパーの表現力と声域の広さを使い切った素晴らしい歌唱!全ハードロックの曲の中で5本の指に入る絶対に外せない曲です。興味を持たれた方は是非聞いてみてください。

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