南野陽子エッセイ本「月夜のくしゃみ」レビュー~心の言葉に触れてみて…~

南野陽子さんの7thアルバム「GAUCHE(ゴーシュ)」(1989年)に「月夜のくしゃみ」という曲があります。

南野陽子さんの楽曲は、別ヴァージョン等を含めると優に150曲を越えますが、その中で私はこの「月夜のくしゃみ」という曲が一番好きです。

南野陽子さんはアルバムアーティスト?と思えるぐらい、アルバム曲のクオリティが非常に高く、大好きな曲は沢山ありますが、「月夜のくしゃみ」はメロディーがとか、アレンジがとか、そういう部分を超越して、私の心に響いてきます。

どうしてこの曲の世界観に強く惹かれるんだろうと常々思っていましたが、南野陽子さんのエッセイ本「月夜のくしゃみ」を読んでみて、それが分かりました。

この本が発刊された頃は、南野陽子さんのアイドル絶頂期であると共に、ちょうど南野陽子さんに対するバッシングがあった時期で、その時の心境も書かれています。

今回は、この「月夜のくしゃみ」というエッセイ本の概要と、この本を読んで感じた南野陽子さんについて書いてみたいと思います。

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普通の女の子の成長と葛藤の日々

本の仕様

この本は、大きさ約187mm×130mm、225ページほどの分量で、約1.5㎝ほどの厚みがある本ですが、エッセイということもあり、比較的読みやすい本です。

巻頭には16ページのエレガントなカラー写真、本の中間辺りには8ページのおどけた表情を見せたり、エッセイを書いたりしている白黒写真が掲載されています。

内容は、ザ・テレビジョンという雑誌に1989年1号~28号までの間に連載されたエッセイと本人の日記で構成されていて、21才から23才にかけての南野陽子さんの様子が本人の言葉で克明に描かれています。

後半の日記の部分では、それほど南野陽子さんファンでない方や当時の時代背景が分からない方でも読みやすいように、欄外に事細かな注釈が書いてあります。

全体の2/3が22~23才にかけてのエッセイ、残りが21~22才にかけての日記をそのまま載せたような構成になっていて、基本的な文章の書き方や書いている内容に差異はありませんが、エッセイの方は読み手を意識した少し分量多めの書き方、日記は長文の時もあれば数行程度のものもあります。

テレビや雑誌で見るような優等生アイドル、若しくは読者に好印象を与えたいという気負いもなく、日々起こったこと、それに関して思ったこと・考えたことを、自分の言葉で感情の赴くままに書いています。

購入特典として、ポストカードがついていました。

エッセイと日記について

冒頭に「月夜のくしゃみ」という曲が好きと書きましたが、歌詞を読みながら曲を聴いていても、「くしゃみ」という言葉は一度も出てこないため、どういう意味を表しているのだろうとずっと思っていました。

しかし、このエッセイ本の「はじめに」を読んだら、その意味が分かりました。

嬉しいこと、辛いこと、色々なことが起こる1日のささやかな自分だけの時間…

それは皆が寝静まった深夜、母をイメージさせる月を見ながらあれこれ思いを巡らすこと。

このまま時間が止まってしまえばいいのにと思った瞬間、突然くしゃみが出て我に返る…

それと同時に悩んでいたことがくしゃみと共に吹き飛んでしまった…

「月夜のくしゃみ」とは、どんな話でも受け止めてくれる唯一の存在に包まれながら、明日へ踏み出す力を与えてくれる、そんな一コマの描写のような気がします。

私が「月夜のくしゃみ」を聴いたのは、仕事のこと、人間関係のこと、未来について、人生について等に一番悩んでいた時期で、夜になり、あと何時間かしたらまた出勤しなければならないと思うと中々眠れませんでした。

でも、「月夜のくしゃみ」を聴くと、何となく心が癒されて、どうにか頑張ってみようと思うことができたので、寝る前と出勤時には頻繁に聴いていました。

エッセイ本「月夜のくしゃみ」を読んだら、「月夜のくしゃみ」という曲の歌詞の意味がよく分かり、より心の奥底まで染み入るようになりました。

南野陽子さんは、アイドルであり、女優であり、いわゆる芸能人ですが、この本を読んでいると、何ら一般のOLと変わらない普通の女の子。

  • スカートの丈にはこだわりがあって80㎝か55㎝!
  • 家にいるときは高校時代のジャージ
  • 新聞広告で裏が白のものはメモに使えるから捨てられない
  • 高校生の時、梅干しダイエットをして10㎏痩せたけど風呂でブッ倒れた

仕事に対して真面目に取り組み、良い仕事が出来るよう時には周囲と対立し、イライラしたり自分の不甲斐なさに悲しんだり…。

  • 南野陽子カレンダーを何パターンか作る企画があった時、私は1パターンでいいと言った。お小遣いの中から無理に何部も買ってくださるファンがいたら気の毒。
  • コンサートのリハが4日間しか取れないと聞いて私は怒ってしまった
  • ザ・ベストテンで歌詞を8小節も忘れてしまった。泣きそー。オマエなんか、歌手やめちまえっ!(「秋からもそばにいて」の歌唱時の話)

ストレス発散のために高校時代の友達と電話で長時間話したり買い物に行ったり。日記には本田美奈子さんと銀座に買い物に行った時の話も書かれています。

日々、色々な苦難に遭遇する南野陽子さんですが、ネガティブ志向になってもすぐに転換し、前に進んでいく様子が読み取れます。

ただ、唯一そんな状況から立ち直りづらいと思われる場面が書いてありました。

それは、「ナンノはワガママ、ナマイキ!」と書かれた根拠のない南野陽子さんに対するバッシングの記事が出た時のこと。

「死んじゃおうかな…」そんな言葉が綴ってありました。

しかし、家族、なかよしの友達、応援してくれるファンの方々のことを思い、この日の日記は「南野バッシングなんかに負けないぞ!」という言葉で締めくくられていました。

まとめ

このエッセイ本を読んでいると、南野陽子さんは非常に真面目、自分に厳しい、自分の行動に自信が持てず行動する前にあれこれ悩む、周囲の反応を気にする、自分の意見をはっきり言う、恥ずかしがりやのアガリ症といった性格が見えてきます。

どの世界でもそうですが、真面目に正論で生きていくことは難しく、そういう人ほど逆風にさらされます。

それでもなお自分の信じた道を進める人は、とてつもなく強い人。

そんな人間としての力強さを南野陽子さんに感じるとともに、私自身も南野陽子さんから世間を生き抜く力を与えられたような気分になりました。

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